お初釜
“初”がつく事柄は、どことなく気持ちが引き締まる。初詣、初稽古、初もののお野菜、初売りだって気合が入る・・・?! お茶の初釜もしかり。着物は新年らしい柔らかな色合いにしたいと思い、柳色の色無地感覚のもの。それに白地ベースの唐織の帯、宍色(肌色)の帯締めで、穏やかなコーディネートをここがけた。
今年は、家元ご夫妻がお出ましになったので、心地よい緊張感といっそう華やいだ雰囲気のなかで濃茶を堪能できた。
長時間の正座に耐え、最後のお楽しみは福引である。初めて福引をしたときに、私が引いたくじには「福」と書かれていた。ハズレではなかったと、1人はしゃいだら、実は「福」のくじは“その他大勢”の意味だったのだ。当たりくじは、松竹梅と鶴亀、寿、福寿の7種類で、茶碗や干支の香合、お茶、茶扇子、袱紗などが景品となる。ちなみに、はずれの場合には懐紙がいただける。私は精進が足りないせいか、3年連続お福さんである。でも、はずれをあえて「福」とする心遣いに、日本文化の奥床しさを感じた。
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コメント
私も遠い昔一寸お茶をかじりましたが、
同様に初釜には福引がありました。
で、矢張り精進が足りなかったのでしょう、
大体いつも懐紙でしたよ。
よくて、先生の詠んだ歌の短冊。
(先生は歌人でもありましたから)
磯山へわたれる風の蒼くして
一夜てりけむ残月白し
形見として、今でも大切に持っています。
投稿: 隠れファン改め・オリオン | 2009年1月14日 (水) 22時35分
素敵な歌ですね。
私も今、源氏物語を読みながら、
歌の鑑賞を少しずつ楽しめるようになりました。
投稿: kiko | 2009年1月15日 (木) 09時53分