シネマのお洒落の引き出し
時間をおいて改めて何度か見たくなる映画がある。『ティファニーで朝食を』もその一つ。もう両手ではおさまらないほど見ているが、その時々の自分の心境やおかれている環境、年齢によって“はっ”とさせられる部分が違ってくる。先日は、オードリー・ヘップバーン扮する主人公ホリーの女性としての身だしなみのポリシーにぐっときた。ポストに常備されている口紅と香水である。外出の際に、ぜったいに忘れてはいけない要素だというのだ。
香りは好んでその日の気分によって楽しんでいるが、最近めっきり口紅をつけなくなった。メイクの置き所が口もとではなく目もとにあることと、打ち合わせの際や外食のときにカップやグラスに口紅がつく様子があまり好きではないということもある。でも、映画を見終わったら、口紅と香水がたまらなく“女性に欠かせないもの”に想えてきた。心が動い たら即実行、靴箱の片隅へ非常用に忍ばせてみた。本来なら準備を整えて出かけるのが理想的なのだが、玄関先で「いけない、忘れてた!」とばかりに、無造作に口紅と香水をつける仕草のほうが素敵かも。しばらくは、そんなプレイにはまっている。
| 固定リンク
「暮らしまわり」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。
コメント