言葉の花束
風の時代、、、この一年、世界が様々な変化を求められている。「変わらなきゃいけない」「本当に今までのままでいいの」と。「コロナの間に次のステージを用意して、収束したら一気に動くわよ」と語るたくましい友人知人の姿を見ては、焦ったりして。今の仕事のあり方、本当に変えなきゃいけないの?どう変わったらいいのだろう?モヤモヤ自問自答しながら、1年が過ぎた。YouTubeってキャラじゃないし、InstagramでキラキラLifeを発信するのも、私らしいか?というと、そうでもない。「時代に乗り遅れるよー」と言われたって。改めて考えてみると、自分はやっぱりアナログな今の仕事が好きなのだ。言葉を使って何かを表現すること。企業のコンセプトを考えたり、ギフトに物語を灯したり、インタビューした人々の目に見えない語りを、目に見える「言葉」として届けることが。出版業界のあり方はこの先どんどん変わると思う。言葉をカジュアルに発信するSNSもある。でも、やっぱり、私はじっくり言葉と向き合い、それを届けることが好きなのだ。
「詞華(しか)」という言葉がある。美しい、優れた文章のことをさす単語。「文章はひとつひとつの言葉を集めて、花束を作るようなもの」と、山下景子さんのエッセイで読んだことがある。「詞華」はまさに、言葉の花束。自分の好きなこと、周囲のざわつきに惑わされず、誰かの心に届く素敵な花屋さんになれたらいいな、、、。5月の青空と、そこに漂う水色の雲、新緑を眺めながら、「それでいい」と思う。
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