2017年10月 6日 (金)

秋雨のバッハ

20171006_191241訪れたセレクトショップで流れていた清水靖晃さんのバッハ無伴奏組曲。砂漠に水が染み込むように(実際はその様子を見たことはないが)、耳に、脳に、心に響いたサキソフォンの音色。

このところバッハばかり聴いている。もともと好きだったのだが、秋だから、だろうか?何かに祈りたいのだろうか?チェロを中心に、ゴルトベルク変奏曲はグールドのピアノと決めて、同じものをリフレインしていた中で、全く新しいバッハが突然やってきた。お店の方に教えていただいた『CELLOSUITES』を早速ダウンロード。大理石のような石の空間の響き渡りをを感じるな、と思っていたら、大谷石の地下採石場で録音されたという。よーく聞くと洞窟で水が滴るようなヒタヒタという音が聞こえる。すごいな、このひと。

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すっかり清水さんのバッハの世界に心酔し、ネットであれこれ調べていたら、ゴルトベルク変奏曲も2015年にリリースしている。独自の解釈で編曲を加えながら構成したという。早速、試聴。即刻、購入。グールドのピアノが奏でる湖のような静かな奥行きとは全く異なる。子守唄にしては「とても寝ていられない」くら心躍る音が繰り広げられている。すごいな、このひと。今回の録音場所は、岐阜のサラマンカホールだという。コントラバス4本とサックスのアンサンブルなのだが、何の楽器かわからないけど、空間で遊んでいるみたいなサウンドが美しい。やっぱり、すごいな!この人。

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2016年11月10日 (木)

刺繍のジュエリー

Fullsizerender以前から気になっていた刺繍ジュエリー「stich」。スパイラルでイベントをしている期間に偶然行き合わせた。アーティストの石渡さんがお見立てくださったピアスがこちら。日本の絹糸とバロックパールを用いた有機的なデザイン。夏には珊瑚のフォルムを想像させ、冬には雪をまとった小枝のようにも見える。裏側はレース貼りという丁寧な作りに、身につける側の気持ちも優しくなる。ブローチなどは、コートのアクセントにもなり、着物の帯留としても活躍しそう。これからゆっくり、じっくりお付き合いしていきたいブランドである。

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2016年6月16日 (木)

乙女えんぴつ

Fullsizerender最近、消せるペンなるものが定着しているが、私はえんぴつ派。着物の仕事をするとき、美術館いいくときなど、インクペンではなくえんぴつが必要になることが多いためだ。ラフコンテを描くときにも、えんぴつは欠かせない。余談だがアイディアとなる言葉やブレインマップを書くときにはペンのほうが、言葉の視認性が高く、思考が明確になる気がする。そんなかんなで、タッセル付きやストーン付きなど、気分のあがる鉛筆を見つけるとついつい手が伸びる。仕事のテンションをあげる大切なスイッチである。

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2016年3月22日 (火)

サボテンのおうち

Img_6086_2サボテンのおうちを買った。シャビーなアイアン・ワークとガラスとミラーに閉じ込められたサボテンは、まるで標本のよう。無機質さの中に有機的なものをおさめたときの、静謐な感じは、ヘニング・シュミットのピアノを聞いているような心地よさで、なかなか気に入った。自由でありすぎるよりも、ちょっぴり窮屈でも何かに守られていたり、軸や枠をつくってもらったほうが、かえって自分らしさが際立つということがある。組織だったり、所属だったり、持ちモノだったり、着ている衣服だったり・・・。人も植物も・・・。こちらの品は、洋服を中心に丁寧で意志のあるライフスタイルを提案している、プレイン・ピープルにて。

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2016年3月21日 (月)

笑って許せるのだ

Fullsizerender 久しぶりのライブは【吾妻光良とSwinging Boppers】。ジャズをベースに日本語の世相を謳ったユニークなバンドである。その言葉遊びたるや、聞いているだけで電車のなかで吹き出しそうになるほど。それでいて声よし、ギターよし、バックバンドのセンスも立ち位置も心地よい。もともとチケットをとっていたのは、1stステージのみだったのだが、「もっと聞きたい!」欲にかられ、思わず2stもおかわり。大満足で満腹ほろ酔いの夜となった。心に触れる音楽を聞きながら、頭を空っぽにして笑っていたら、先週あったモヤモヤと心に引っかかっていたものが、どうでもよく思えてきた。ガハハと笑っって水に流せるべきことは、いつまでも抱えていないで、さっさと水に流してしまおう。そしてまた、音楽を聞きながら思い出し笑いをしよう!

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2016年2月19日 (金)

極楽入浴の素

Fullsizerender_2子どもの頃、母と一緒にお風呂に入ると、いつもいつも「はぁ〜、極楽、極楽」と言っていた。その心境を大人になってみると誠に共感できる。凍えるような一日を終えた冬の夜や休日の朝、湯船に静かに体を沈めてゾワゾワッとする瞬間を通り過ぎ、体とお湯が溶けあうと、つい「極楽、極楽」という言葉がもれる。ほぼ無意識に、必ず二回唱えてしまう。

入浴時の“極楽度”を何倍にも高めてくれるアイテムに最近出合った。それがドイツのオーガニックコスメブランド【PROVIDA】のバスオイルである。原料は肌の健康と活力を支える精油、アロエベラ、月見草、ホホバ、アボガド、天然ビタミン、微量元素など純粋さが証明された天然由来のもの。使われるハーブや植物は、自社の農園で有機農法またはバイオダイナミックの右方で栽培され、手摘みによる収穫と保存料や合成化合物を使わずに加工することを徹底している。バスオイルはレモングラスを中心とする薬効の高い植物をブレンド。爽やかな草原に佇むような至福の香りに包まれながら、体は驚くほど芯から温まる。本当に極楽の境地に至るのだ。

年末年始の慌ただしさが一段落ついた2月は、心がしいんと、うち静まる月だ。母の誕生日もあり、同じ日が祖父の命日でもある。極楽を唱える母や私を、祖父は極楽からニンマリと見守っているだろう。

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2015年10月26日 (月)

運気アップの印鑑♪

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10月末、夫と香港旅行へ。飲茶の食い倒れのほか、もう一つの目的はペニンシュラホテルにある印鑑店を訪れること。パワーストーンを自分で選び、そこにわずか2泊3日で好きな好みの書体で文字を彫ってくれる。日本語ができるスタッフもおり、漢字だけでなくカタカナの刻印も可能。その効果のほどはいかに?これから使うのが楽しみである。

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2015年10月17日 (土)

“私自身”と呼べる香りの存在

Fullsizerender_2この10月に六本木のグランドハイアットにオープンしたばかりの、南米ブエノスアイレス発のラグジュアリー・フレグランスメゾン「フェギア1833」を訪れる。その香りはエキゾチックでユニークな南米特有の植物を含め、1本につき100種類以上のエッセンスを使って複雑に構成される。アルゼンチンの詩人や小説家であるホルヘ・ルイス・ボルヘスの作品からインスピレーションを得たコレクション、探検家ダーウィンの航海に想いを馳せたものや、アルゼンチンの政治家フアン・マヌエルをイメージしたものなど・・・・・・ユニセックスで堪能できる物語も魅力である。

何よりも感動したのは、プロファイリングによって嗅覚だけを頼って現在の自分が求めている香りを1時間ほどかけて選び抜くスタイル。自分でも気づかない本能的な部分を引き出してくれる香りのカウンセラーとともに、現在、過去、未来の自分と向き合いながら香りと対話をする時間は実に豊かなもので、最後に“今の私そのもの”と呼べる香りと出会えたときには、なんだか泣きそうになった。

私が選んだ香りはダーウィンが載っていた探検船「ビーグル」。男のロマンが詰まった色気のあるオークの香りだった。プロファイリング前に自分で選んだ香りは薔薇をベースにしたものだったので、とても意外だった。なりたい自分を叶えてくれるお守りのような存在として、毎日身にまとっている。自分へのとっておきのギフトである。



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2014年7月22日 (火)

旅の思い出に

Photo夫と海の日に、ちゃんと海を見に行った。小田原に。駅から徒歩で行ける御幸海岸は遊泳区域が限られているため、地元住民ばかりでのどかな雰囲気。念願の生シラス丼を味わい、小田原城を見学し、日帰りの小旅行を満喫。帰りがけ、駅の付近に素敵な器店を見つけた。壁際にひっそりと飾られていたアートに目が留る。杉本光俊さんという地元出身のアーティストによる小さなクレパス画である。楽しかった一日の余韻を投影できる小さなアート。我が家のトイレギャラリーにさっそく飾り、夏休みがあけた子供のような気分で眺めている。

■お店はこちら
菜の花 暮らしの道具店 小田原市栄町1-4-5-2F

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2014年6月19日 (木)

涼やかな耳たぶ?

Img_2058日本のモノ作りの精神と、シンプルで洗練された現代的なセンスを併せ持つビジューブランドSIRI SIRI。この春、オーダーしたピアスが約3ヶ月の心待ちな時間を経て手元に届いた。デザインそのものは、クラシカルでどこかヨーロピアンテイストを感じさせるが、施されたカットは江戸切子の手業によるもの。身につけると、大仏の耳たぶのようにも見える。存在感たっぷりなのに、マットに透ける質感が重すぎない。この時季ヘビーローテーションで活躍中。

SIRI SIRIさんのホームページは、http://sirisiri.jp

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