模様替えモード
週末、きものの取材を受けた際に訪れたギャラリーSU。築80余年の和朗フラットの佇まいといい、家具や作品のセンスに至るまで、高揚感がおさまらないほど素敵だった。暮らしまわりを、少しずつ丁寧に好きなもので揃えたい、そしてささやかなアートに囲まれたい。そんな長年の思いが、40歳を過ぎてやっと少しずつ足並みが揃ってきたように思う。
SUさんでは思わぬ出会いが多く、ちょっと奮発してしまった。まず、連れ帰ったのが赤木明登さんの緑青の漆板。壁かけにも、敷板にもなるアイテムで、私はステンレスのホルダーに挟んで月次花御札をかけることに。石垣島の珊瑚を花入れに見立ててドライフラワーを飾ってみた。
もひとつ連れ帰ったのは、林 友子さんの泥彩のオブジェ。額縁の一辺ずつをばらしてオブジェにしたもので、掛け方によって様々なリズムを刻んでくれそうだ。泥彩のマットな落ち着いた柔らかい色味も素敵。
そして、実際の作品は連れ帰れなかったけれど、心を打つ深い静けさを湛えたロベール・クートラスの“カルト”。いつかは一枚は手にしたい。私にとっては、ちょっとだけ贅沢な価格だったので作品集を求め、コピーをして額装した。本物とは放つ空気が違うものの、佇まいはなかなかに仕立てられた。しばらくは、こちらを楽しむことにする。
ひと匙のアートが加わるだけで、慌ただしい日常にほっとできるポケットができた。
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